知らないと後悔する!素人による法人化の3つのリスク
事業を始めようと思い、法人化を検討している方も多いのではないかと思います。
もしくは事業を始まるときに個人事業主か、一気に法人化なのかなど、ステップを踏むべきなのかを検討している人もいるのではないかと思います。
僕はプロミュージシャンとして2017年に個人事業主となり、2021年にコロナが猛威を振るい音楽の仕事がなくなりました。
そうして2021年に、レンタカー事業を始めるために法人化をしました。
結果的に1年足らずで事業は失敗してしまいました。
いろいろあって、法人は残すことにしているのですが、今になってやはり潰しておけばよかったなと思うことがありました。
そんな僕が感じた、知らないと後悔する素人による法人化の3つのリスクというのを解説したいと思います。
もし法人化を検討している人は、ぜひ参考にしてみてみてもらえると嬉しいです。
Naoto
代表取締役&一般社員
経歴
2016年からプリセールスエンジニアとして一般会社員デビュー。2020年のコロナをきっかけに、独立を目指して起業。会社員をやりながらテレワークを利用してフランチャイズでレンタカー屋を経営するも失敗。現在はコンテンツクリエイターとして、さまざまなウェブコンテンツを作成しています。
法人化にはメリットが多い
素人が法人化を安易に行うべきではないが、法人化にはメリットが多いのは事実です。
一般的には以下のようなメリットが挙げられます。
法人設立後に感じたメリット
これ以外の部分で僕が感じたメリットがあるので、以下で紹介していきたいなと思います。
補助金の幅が広がる
僕が法人で得したなと思ったのは、補助金の幅が広がったなという感じでした。
もちろん個人事業主でも補助金の申請は出来るのですが、法人になると結構規模が違ったりします。
持続化給付金のあとにも給付金がありましたが、法人は2倍くらいの金額でした。
経済産業省がミラサポPlusというサイトを展開しており、いろいろな補助金が見られるのでぜひ参考にしてみてください。
補助金によって創業時のイニシャルコストを減らすことができるので、失敗した場合に備えることができます。
社会的信頼は高い
法人格は社会的信頼は高い方だなと思います。
法人設立にはお金がかかるので、お金をかけてしっかりやっていきたいという気持ちの表れとみられるのかなと思っています。
僕はレンタカー事業をしていた時に、設立前は個人事業主としてテナントに応募しましたが審査に落ちました。
その後、法人設立後に応募したところすぐに賃貸が決まりました。
法人格の社会的信頼性はかなり高まるのかなと思いました。
ただ、ペラペラのペーパーカンパニーという場合は資本金やCIC情報などで見抜かれてしまうので注意が必要ですね。
訴訟の時に身代わりになってくれた
法人格に一番感謝しているのは、訴訟の時に身代わりになってくれたことです。
法人とは法律上の人を意味しています。
レンタカーを辞める時、フランチャイズ本部から夜逃げをするような形で辞めたのですが、訴えられました。
この時、契約はどう考えても法人だったにもかかわらず、フランチャイズ本部は「法人を訴えてもお金がないので、お金をとれる個人を訴えよう」と僕個人を訴えてきました。
この内容を弁護士と相談して、その矛盾点を突いたところ裁判所側も「これは法人契約だね…」ということが認められました。
このように、万が一のことがあっても法人に責任がいくため、個人が守られるというメリットはあります。
素人による法人化の3つのリスク
素人による法人化の3つのリスクを解説します。
ここからが本題の、僕が安易に法人格を立ち上げ内容がいい点について書いていきます。
僕が後悔した内容と合わせて書いていきたいと思います。
スタートアップは個人事業スタートがオススメ
新規事業をやるぞ!法人立ち上げるぞ!という考え方が結構危険です。
イニシャルコストやランニングコストが結構掛かるからです。
まずは個人事業主でコツコツやって、実績を作って、1000万円売り上げたところから法人化するかどうかを考えたほうがいいです。
ちなみに僕は法人の維持だけにフォーカスすると、イニシャルコストに120万、ランニングコストに年間20万かかりました。
これらのお金を、個人事業主スタートにするだけで投資に使うことができます。
一方で個人事業主の場合は、特に維持費はかかりません。
確定申告の時に、税理士を雇うか雇わないかくらいですね。
スタートアップの場合はまず個人事業主から始めましょう。
会社を休眠しても税理士代がかかった
僕の会社は現在、レンタカー事業廃業のため休眠中です。
僕の会社は今休眠中なのですが、休眠中でも決算申請をしなければなりません。
もちろんそれを無視して放置している法人もいくつもあるようですが…
つい最近、休眠中の会社の決算申請をしてもらいましたが、税理士代として5万円くらいかかりました。
今現在は会社員として働いている身ではありますが、5万円というお金は何も生み出していないにも関わらず痛い出費だなと思いました。
もし法人を立ち上げようと思っている方は、法人が失敗したときのことも同時に考えてみてください。
法人があっても精神的に無敵にはなれない
法人格を持っていると無敵になれるはず!って思っていませんか?
法人格になれば無敵になれる!実はこれ幻想です。
まさに僕はそう思っていて、法人を名乗れば営業活動もしやすくなるだろうと思っていました。
ちなみに僕に起業相談をしてきた友人にも聞いたところ、同じことを思っていたみたいです。
法人格を立ち上げることで無敵になると思うのであれば、個人事業主になって屋号を取得するところから始めた方がいいです。
屋号取得も初期費用・維持費かかりません。
法人化するための基準を再度確認
法人化するための基準を改めて確認してみましょう。
もちろんこれだけが法人化のための基準ではありませんが、一般的に言われている法人化のタイミングなど書いていきます。
売上が1000万円を超えたタイミング
よく言われてるのが、個人事業主として売上が1000万円を超えたら法人化するという話がよくありますね。
僕もこれには賛成で、まずは個人事業主で売上を上げてからというのは基本中の基本かなと思っています。
僕は元々音楽家として個人事業主だったので、今やっているウェブサイト運営の事業で売上が1000万円を超えたら改めて法人の方に移して行こうかなと思います。
事業を大きく飛躍させたい
これも個人事業主スタート前提ですが、法人は資金調達の面で有利に働きます。
今の事業を飛躍させたい!というような意気込みとリスクを取る覚悟があるなら法人化はOKだと思います。
ただ、前述した通り新規事業を法人化からスタートするのは大きなリスクがあります!
人を雇う事になりそう
法人化の目安として、人を雇うことになりそうな場合は法人化の目安になるかなと思います。
個人事業主だとどうしても外注という形になりますが、法人になれば社員として雇うことができます。
ただ、こういった保険や扶養や福利厚生などの話も「専門家にお金を払って任せておけばOK!」とかではなく、代表がしっかり理解することが大切です。
知らないと後悔する!素人による法人化の3つのリスクのまとめ
最後まで読んでくださりありがとうございました。
僕が安易に法人化をして後悔した内容を書かせていただきました。
最後にこの記事のまとめを書きたいと思います。
法人化にはメリットが多い
- 補助金の幅が広がる
- 社会的信頼は高い
- 訴訟の時に身代わりになってくれた
素人による法人化の3つのリスク
- スタートアップは個人事業スタートがオススメ
- 会社を休眠しても税理士代がかかった
- 法人があっても精神的に無敵にはなれない
法人化するための基準を再度確認
- 売上が1000万円を超えたタイミング
- 事業を大きく飛躍させたい
- 人を雇う事になりそう
法人化か個人事業主か、こういった内容も商工会議所に相談すると、中小企業診断士の方からアドバイスなどいただけます。